2009年5月・6月の我が家の出来事-6
京都「春の特別拝観」- 6
これは東福寺の塔頭明暗寺(左写真)。明暗寺という字の下に「尺八根本道場」と書いてあるように、ここはお経を唱えるかわりに尺八を吹きながら諸国を行脚する虚無僧で知られている(このページ中段に、昔温泉津に来ていた虚無僧の写真がのせてある。)。この山門をくぐると、右手には美しい緑のじゅうたんのような苔庭がある(右写真)。




次は霊雲院。これは、重森三玲氏が復元した、書院前庭「九山八海の庭」(上写真)と書院西側に広がる「臥雲の庭」(下写真)。九山八海の庭は、須弥山を中心に八つの山脈と八つの海がとりまくという仏教の世界観を表現しているという。もちろん、真ん中の石(「遺愛石」と呼ばれる)が須弥山を、白砂の波紋が海の波を表現している。
光明院の「波心庭」(これもまた重森三玲氏作庭!)は、JR東海のポスターにも使用され「虹の苔寺」という別名を持つ素敵な庭である。玄関をはいるときに拝観料はとられず、竹筒がおいてあって「常識の範囲内で志納拝観料金をお入れください」とのことであった。玄関をあがったすぐの2間続きの広間のふすまを開け放つと「波心庭」と呼ばれる庭の一部がきりとられて絵のように見える。上には「波心」と書かれた額もかかっていて、まるでこのようにして庭を見ることを想定しているかのようである。
同様に、書院の丸窓(左写真)及び縁側の戸(右写真)で切り取られた庭の一部。